近頃は、直接物件に足を運ばずにVRを使った内見も増えています。コロナの影響もありますし、時間がなく忙しい人にとってもVRなら時間に左右されず、気になる物件を一通り見学することもできます。不動産会社にとっても、お客さん側にとっても大きなメリットがあるのが、VR内見です。
ただし注意しなくてはいけないのが、VR内見では確認できない部分もあるということです。気になる物件は一度見学に行くのをおすすめします。
VR内見では確認できないこととは?
賃貸の物件を探すときに、VR内見を使っても確認できないこともあります。VRだけで決めてしまうと、あとから「こんなはずじゃなかった…」と再度引っ越しが必要になることもあります。VR内見で確認できないことはどんなものがあるのでしょうか。
1.部屋以外の共有部分
物件の写真を見ると部屋の写真は豊富なのに、共有部分のエレベーターや階段、廊下などの写真がほとんどないものもあります。VRでも部屋を集中的に紹介しているので、実際に行かないと見えない部分です。毎日通る場所ですし、誰か人をお招きするにしても共有部分が汚いと躊躇してしまうこともあります。
共有部分の雰囲気はもちろん、しっかりと掃除されているのか、管理できているのかなども含め確認しておきましょう。
例えば部屋数が多いのにエレベーターの数が少なく、朝の通勤時混雑して大変だったなんてケースもあります。
共有部分は見学してこそわかるものです。
2.騒音問題
賃貸のなかでもエレベーターなど人の出入りが多い部屋になると、朝方うるさくなってしまいゆっくり眠れないなんてことも考えられます。特にライフスタイルで夜勤もあるような仕事だと、騒音に悩むことも少なくありません。また物件によっては、ファミリー向けと単身向けが一緒になっているところもあり、予想外の騒音問題に悩まされることもあります。
どんな人が住んでいるのか、ファミリー層が多いのかも含め確認しておきましょう。
不動産会社だと所有している物件が限られていて、そこまで把握していないなんてことも。
3.掃除や管理
賃貸は集合住宅なのもあり一人でも汚く使う人がいれば、あっという間にマンション内の風紀が乱れます。
例えば顕著に出やすいのがゴミ捨て場です。ゴミの捨て方のモラルはそれぞれが違いますし、しっかりと分別しないとあっという間に汚くなります。特に24時間好きなときにゴミが捨てられるマンションだと、分別をせずに捨てる人もいます。管理人さんがいるときだけしっかり分別するなんてことも。
掃除が行き届いているかどうかによっても匂いの問題などもありますので、確認しておきましょう。
4.周辺環境
VRで確認できないことにはマンションの周辺環境もあります。
例えば昼間は閑静な住宅街だとしても、夜仕事から帰ってくるときに街頭もなく暗い場所だと不安になってしまう人もいますよね。近くに飲食店があるのかどうか、スーパーの品揃えはどうなのか?何時までやっているのかなども合わせて確認しておきたいところです。例えば駅から徒歩3分に大型スーパー有だとしても、どの出口から出て徒歩3分なのかによっても違います。住んでいる物件の最寄りからだと10分以上の時間がかかるなんてことも…。また、駅でもホームまでの移動距離が極端に長く、朝の通勤が大変なケースもあります。
このあたりはVR内見ではわからない範囲だと思います。
VR内見の考え方とは
VR内見は、数ある物件のなかでまずはどんな物件があるのか探し条件を絞る方法として考えてもいいかもしれません。今まで内見というと直接足を運ばなくてはいけない分、どうしても限られてしまいますし、スケジュールの都合で諦めてしまっていた物件もあるのではないでしょうか。
範囲を絞らずに気に入る物件があるかどうかを調べたいときにも、VR内見がおすすめです。そのうえである程度物件が決まったあとは、実際に足を運べるのであれば一度内見に行き、VRでは確認できない部分を調べるなど確認しておくと、住んだあとにイメージと違ったなんて問題も起こりにくくなります。
VR内見はあくまでも物件を絞る方法として覚えておくといいかもしれません。もちろんVR内見ならではの良さもあります。また内見のできない物件の内部を見られること、仕事が忙しくても内見ができるので賃貸物件探しにも役立ちます。部屋のなかを行かずに見て比較できるのは大きなメリットといえるのではないでしょうか。